小規模多機能型居宅介護に向いている人の特徴

小規模多機能型居宅介護所は、受け入れられる要介護者の定員数が決まっている。利用者は29人以下の登録制で、1日に利用できる通所サービスの定員は15人以下、泊まりが9人以下となっている。そのため、利用者は自然に介護者に対して親しみや信頼を感じるようになるが、スタッフもまた、信頼をしっかりと受け止めることができるおおらかさと、利用者のちょっとした変化に気づく細やかさを合わせ持つ必要があると言える。

利用者の変化に気づくことは、命を扱う現場で働く者として必要なことであり、その変化に対する対応力も介護士には求められる。また、小規模多機能型居宅介護で働くうえで、「できること」と「してはいけないこと」の法律もきちんと理解している必要がある。さらに、利用者のペースに合わせられることと介護はチームワークなので協調性があることも大切だ。

つまり、せっかちで自分のペースで仕事を進めたいと考えている人は、小規模多機能型居宅介護には適応しづらいということだ。また、介護は肉体労働の一面を持つので、体力的に自身がない人にも不向きである。しかし、それらのことよりも一番大切なのは、利用者を敬う気持ちを持てるかどうかかもしれない。利用者にもいろいろなタイプの人がいる。そのため、ときには嫌な思いをさせられることもあるだろう。しかし、人間相手の職業だからこそ、コミュニケーション能力と相手に対する思いやりが不可欠であり、特に小規模多機能型居宅介護ではそれが重要になる。